タロット占いの詳しい解釈と意味　大アルカナ『審判（ＪＵＤＧＥＭＥＮＴ）』　

タロットのライダーウェイト版大アルカナ２１枚目は、『審判（ＪＵＤＧＥＭＥＮＴ）』というカードになります。
ラッパを吹いている天使の姿は、教会や宗教画など以外でも見かけたことがあると思いますが、どんな意味が隠されているのでしょう。
ⅩⅩという数字を持つ『審判（ＪＵＤＧＥＭＥＮＴ）』を詳しく読み解いていきましょう。

遠くには、白い山脈が連なり、その下には一見すると大海原に見える青い大地が広がっています。”母なる大地”あるいは”母なる海”と例えることもできますが、深層心理の世界も表します。
小高い丘の上には、よく葉を茂らせた３本の樹が見えます。

青い空に浮かぶ灰色の雲の中から姿を見せているのは、大天使のガブリエルです。ガブリエルとは、聖書では”神の言葉を伝える天使”とされ、”神の人”という意味を持っています（フリー百科辞典『ウィキペディア』より）。
大きな赤い翼と金髪のところどころが燃えて炎をあげている様子は、大天使ミカエルもイメージさせるものです。四大元素の火に属する大天使ミカエルは、守護者の役割を担っています。

天使が吹き鳴らしている金色のラッパには、旗が括りつけられています。白地に赤いギリシャ十字が入り、３本のひもでしっかりと留められています。
ラッパの先からは、７本の線で描かれた死者を呼び起こす音が鳴り響いています。天（神）からの審判が下ることを告げているのです。

棺桶の中で眠っていた人間たちは、ラッパの音で目を覚ましました。死からよみがえった人間は起き上がり、天からの恵みを恍惚とした表情と厳粛な態度で両手を広げて身体全体で受け止めようとしています。

カードの絵柄は、崇高な世界を表しています。全体に広がる青い世界は宇宙意識です。左に立つ男性は顕在意識、右側の女性は潜在意識、真ん中の子どもは生命エネルギーである魂そのものです。3人を合わせたものがわたしたち人間が持つ全意識であり、霊性を表しています。

青空には、大きな天使、その下には家族のような３人組が２グループ、そして奥には３本の樹が描かれています。

男女の大人が入っている棺桶は長方形で、子どもの棺桶は正四角形のようです。

３という数は、神と神の子と聖霊の三位一体で神を象徴しています。
４は、大四元素や完全性を表す数字です。
３と４を合わせると７になり、対立する２つの力の調和を示します。
6人の人間は完全にバランスを保っています。天（神）の力で、地上に復活することができたのです。

天使がラッパを吹き鳴らし、死者がお墓からよみがえる光景は、”最後の審判”や”ヨハネの黙示録”がモチーフのようです。

一般的な”最後の審判”のイメージは、天がすべての死者をよみがえらせて生前の行いを裁き、天国に行くものと地獄に落ちるものとに分けるというものです。
一方で、過去の悪行を許されて清められたものも含めたすべての魂が理想の天国に生まれ変われるという説もあります。

”ⅩⅩ”という数字は、顕在意識と潜在意識が一体化したことを表します。２つの意識はもとをたどればひとつの意識でしたが、調和を崩してばらばらに分裂していました。それが再び、ひとつの意識としてまとまることができたのです。

また”Ⅱ×Ⅹ”は、『女教皇』と『運命の輪』を掛け合わせたものになります。洗礼的なイニシエーションを表し、大きな転機が訪れたことも意味します。

『審判』は、神的な存在を信じ選ばれしものは、天（神）の導きにより救われるときがきたことを知らせているのです。

ものごとの判断を迫られるときです。自分で決断をしなければならない状況になります。
または、過去に行ったことの結果が明らかにされます。どん底の中でもがき頑張って来た人は、重荷から解放されて希望が見えてくるでしょう。
逆に責任を他人に押しつけたり、自分さえ良ければいいという自己保身的な人にとっては、厳しい試練となりそうです。

・自分を信じて行動できます。
・真実に目が覚めます。
・忌まわしいことから解放されます。
・自分の可能性に気づきます。
・自分を素直に表現できます。
・良い変化が起こります。
・こころのバランスを得られます。
・困難から脱出できます。
・問題が解決します。
・重荷がなくなります。
・重要な変化があります。

その他のキーワード
・解放・変化・変身・救済・審判・復活・判決・転居・転勤・異動・転職・転校・法律関連・健康・信頼・才能開花・ステップアップ

人間関係全般
今までの気苦労がうそのように状況が改善しそうです。精神的な安定と人間関係の安定を同時に手に入れることができます。

パートナー（恋人や夫）がいる場合…今までの努力が報われそうです。気持ちの変化があります。

パートナーがいない（募集中の）場合…自信が戻ります。復活愛にも縁がありそうです。

こころに思う（片思いの）人がいる場合…磨いてきた自分の魅力を発揮できそうです。頑張った人には、ご褒美があるかもしれません。

仕事面…今までの頑張りが認められ、信頼されます。重要な判断を求められる場面も出てきそうです。異動や転職に縁があります。

健康面…健康に恵まれます。引き続き健康的に過ごしましょう。

経済面…収支が改善されます。赤字がプラスに回復しそうです。

目の前で起こっている問題をあるがままに観て受け止める努力をしてください。感情に走るのではなく、客観的に見つめるのです。現実に起こってしまったことや途中経過はもちろん隠れていることにも前向きに目を向けるようにしましょう。正しい判断には、総合的な視点も必要です。

また過去と決別して生まれ変われるチャンスを逃さないためには、新しくやり直そうとする心構えも大切になります。こころの準備という前向きな努力を少しずつでもしていきましょう。

ものごとが停滞し、行き詰ります。良い変化を期待できないどころか、そこから抜け出せません。万事休すの状況に陥りそうです。

・自分を信じることができません。
・変化を恐れて行動できません。
・解放されません。
・人に振りまわされます。
・悪い状況を改善できません。
・困難から抜け出せません。
・勇気がでません。
・状況が停滞します。
・罪の意識を持ちます。
・後悔します。
・失敗に終わりそうです。

その他のキーワード
・停滞・現状維持・行き詰まり・悪い知らせ・再起不能・堂々巡り

人間関係全般
他人との距離感が掴めず、精神的に病んだ人間関係になります。自分の存在価値を疑いたくなりそうです。

パートナー（恋人や夫）がいる場合…期待は裏切られ、状況が変わりません。苛立ちます。

パートナーがいない（募集中の）場合…まったく縁がありません。自信がなくなりそうです。

こころに思う（片思いの）人がいる場合…思いがつのっていくばかりで、現状は変わりません。自分の気持ちと相手の気持ちが反比例していくように感じたりして辛い状態になりそうです。

仕事面…仕事に行き詰まりを感じますが、抜け出せません。

健康面…体調は改善されません。十分なケアもされないでしょう。

経済面…悪い経済状況が続きます。収入は増えないのに支出は相変わらずでしょう。

人間には、たとえ苦しくても慣れ親しんでいる今の状態を維持した方が楽だと無意識に考える傾向があります。新しいことを考えたり、挑戦することは、ストレスにつながるので、苦手なのです。変わらなくてはいけないと思っていても、大きな不安を感じれば、簡単には動けません。だからといって、変化を恐れるあまり変わりたい気持ちを抑えこんでいては、状況はいつまでも停滞してしまいます。

もしあなたがどうしても現在の状態から抜け出したいと思うなら、勇気とひたむきな努力が必要になります。まずは、今の状況に陥った原因が自分にあることを認めてください。次に自分の目的をはっきりさせるのです。そして結果よりも自分が確実に成長することを第一に考えながら、目的の方向に向かって少しずつ進んでいきましょう。

植物は、栄養のバランスがとれたよい土によい種を蒔いて、上手に育てれば、大輪のきれいな花を咲かせることができます。

わたしたち人間はどうでしょうか。
頑張っただけの結果が必ずしも期待通りにならないことは意外にも多いかもしれません。それでもなんとか頑張って生きていれば、かならずなにかしらを得られるのが人間という生き物です。

未来は、過去の結果です。

辛い体験が精神的な成長を促してくれることもあるということを忘れないで、嫌なことや耳に痛いと思ってしまう言葉もちゃんと前向きに噛みしめることができれば、ご褒美が待っています。

また過去のよくない思考や行動も一旦清算されるときでもあります。成長どころか、ただ目の前で起こっていることにいちいち流され、否定的になっていただけできてしまった人には、厳しい審判が下るかもしれません。

天（神）からどんな裁きを受けても素直に受け入れ、償うしかなさそうです。

『節制』のカードは、とりかえしのつかないような失敗をしたり、精神的な成長を逃してしまっても、もう一度チャンスがあることを示します。

今を乗り越えれば、また新たな旅が始まります。

あなたはどんな花を咲かせたいですか。

いまからでも遅くはありません。

目に見える表面的なことよりもこころの目でものごとの本質を見極めて、こころが成長できるようなこころの準備を始めましょう。

良い意味で神さまに選ばれるためにも、そしてよりよい人生を手に入れるためにも日頃からできるだけ清く正しく生きるようにしてください。