褒められるのが苦手で困る人の心理と改善方法

人間関係

最近は、人間関係を円滑にする褒める技術や上手に褒めて才能を伸ばす「褒めて育てる」方法がもてはやされています。良い社会になったなぁと思いますが、褒められるのが苦手な人からすると困った現象かもしれません。
褒められれば嬉しいはずなのに、なぜ困ってしまうのでしょう。
今回は、褒められるのが苦手な人を探っていきます。

褒められるのが苦手で困る心理

人間関係の和を大切にする日本では、褒めることは欠かせないコミュニケーションツールのひとつであり、褒められても謙遜するのが美徳とされています。
多くの人は、人から褒められたいと思いつつ、コミュニケーションをスムーズにさせるために他人をよく褒めます。
けれども褒められるのが苦手な人は、褒められても困ってしまうようです。人を褒めて喜んでもらえると嬉しいくせに、自分はせっかくの褒め言葉を無駄にしてしまうことがあるのです。

褒められたときの心理状態

褒められるのが苦手な人は、褒められたときどんな心理状態になるのでしょう。

☑居心地が悪い

☑下心を疑い不信感を抱く

☑お世辞かもしれないから反応に困る

☑違和感をもつ

☑褒められるとプレッシャーに感じる

☑誰かと比べられているように感じる

☑とにかく思考が停止する

☑逆にストレスが増える

☑自信が持てなくなる

褒められるのが苦手だとかなり複雑な心境になるようです。
本来、プラスに働くはずの褒める行為がマイナス方向に向かうとなると困ってしまっても無理はありません。

褒められると期待されている?

社交辞令でも褒められると期待してくれていると気負ってしまうと褒められるのが苦手になります。

褒め言葉にコントロールされ、相手の褒め言葉をそのまま自分のレッテルとして貼り付けて、レッテル通りに振る舞おうとします。
貼ったレッテルと素の自分にあまり差がなければいいのですが、かけ離れていると大変です。
期待を裏切ることへの恐怖心も芽生えることになります。

いくら褒められるのが苦手で困ってしまう人でも、褒められると期待を掛けられたと感じて、頑張らねばと俄然やる気が出たりします。そうかと思えば、すぐにその先が心配になって憂鬱な気分になることもあります。(ちなみにマイナス思考のわたしは、ジェットコースターのような精神状態に振り回されることがあります。)何でも一生懸命な人だと、「良い結果を出さなければいけない」、「期待を裏切らないように完璧を目指そう」、「失敗はできない」と自分自身を追い詰めてしまうかもしれません。

褒められるのが苦手な人は、自分なりには頑張っているけれど、自己評価がとても低く自分は全然ダメだと思っているので、周囲からの評価が高いと息苦しさを感じます。
褒め言葉と自己評価との食い違いからのプレッシャーで、押しつぶされそうになります。

もう頑張りたくない褒められるのが苦手な人だと、「これ以上無理はしたくない」と自分を守るために拒絶反応を起こす場合もあります。
褒められるととっさに相手の褒め言葉を否定しようとダメな自分を演出するのです。狙って失敗したり、自分のダメさ加減をわざわざ話したりして、自分の評価を下げようとします。

周囲の評価と自己評価があまりに違うと真実や思考がねじ曲がる不思議現象が起こります。
そもそもダメな自分がなぜ褒められるのか理解できないので、「本当の私を知らないから褒められるんだ」なんて考えてしまうのです。

天邪鬼に「お世辞かもしれない」、「裏では逆のことを言っているかもしれない」となるとまたやっかいなことになります。
褒め言葉を嫌味にとって、やっぱり頑張らなければなりません。
たとえば「気が利く」と褒められれば、「普段は気が利かないのかもしれない」とそれまで以上に神経をとがらせ気を配るのです。

周りの目が気になる

褒められるのが苦手な人にとって、褒められることは一大イベントのようなものです。
褒める方は何気なく褒めているのかもしれませんが、軽く流せません。
調子に乗っていると思われるのが嫌だから素直に喜べないし、図にのってもし相手の期待を裏切ってしまったら…と思うと恐怖です。

褒められるのが苦手な人は褒められたくないのではなくて、相手が何気なく言った褒め言葉からいろいろと考えてしまう人です。
自分を受け入れてほしい・認めてほしい気持ちが強いのに自己肯定感が低いので、疑いの気持ちがでてきてしまうのです。

褒められるのが苦手な人には、褒め言葉を否定的に取ってしまい、困ることをいっぱい考えてしまう癖があります。

見た目を褒められても嬉しくない

外見が良い人は外見ばかり褒められると内面を見てもらえないという不満を抱えるようです。わたし自身もときどきお腹が出ていないと褒められます。たまたまお腹よりも下半身に脂肪がつきやすいだけなのですが、あまり頻繁に言われると逆にプレッシャーになってしまい、とても気にする羽目になります。「他に褒めるところがないのかな?」、「もし太くなったらどうなるんだろう?」と頭の中をマイナス思考が駆け巡ります。いつもチェックを欠かさず、ちょっとでも太くなったように感じると焦ってしまうのです。外見を褒められると意識が集中するので良い面もありますが、褒めるなら外見以外がよさそうですね。

褒められるのが苦手で困る人の性格

自分でもちょっと自信があるところを褒められると単純に嬉しくなり、照れてしまうものです。
しかし、褒められるのが苦手な人は、違和感を抱いたりして、困った気分に襲われてしまいます。

☑警戒心が強い

☑恥ずかしがり屋

☑自己肯定感が低い

☑自信がない

☑完璧主義

☑律儀

☑自己肯定感が低い

☑マウントする

☑ひねくれもの

注目されることに慣れていないと見られていると思うだけで恥ずかしくなるのは、仕方のないことです。あるいは上昇志向が高いせいで自分より上の人たちと比べてしまい、戸惑う気持ちも分かります。
しかし、「本当はそんなふうに思っていないのでは?」と疑心暗鬼になったり、監視されているように考えてしまうと問題がありそうです。

褒められるのが苦手で困る原因には様々なことが考えられますが、主な原因は性格です。性格は持って生まれた気質と育った環境が関係しています。
幼い頃からあまり褒められたことがなかったり、愛情不足だったり、逆に異常な期待感で褒められたり…
根本的に自分は人様から褒められるような人間ではないと思っている以外にも複雑な事情を抱えている人が多いようです。

褒められるのが苦手で困る【改善方法】

褒められたときに相手の気持ちを推し量ろうとすることは、骨折り損のくたびれ儲けです。

人の本当の気持ちなんて、いくら考えてもあかの他人には知る由もありません。

ただし複数の人たちによく言われる褒め言葉なら、周りから見たらあなたはそういう人だと信じていいでしょう。

他人は、少なくともあなたよりは客観的にあなた自身を観ています。

せっかくの褒め言葉を否定してしまうと自分の能力や良い面を自分で否定することになってしまいます。

それで1番傷つくのは、他の誰でもない自分自身です。自分で自分の優れたところをつぶしてしまっているのです。

褒められるのが苦手で困る人は、日頃から自分を卑下する傾向が強い人でもあります。

嘘でも本当でも褒めてくれたら、褒め言葉を素直に受け取って前向きに考えるくせを身につけた方が自分にとってお得です。

もしお世辞だとして、影で「調子に乗っている」とか「偉そうに」とか言われていても気にする必要もありません。

それは相手がそう感じただけであって、あなたには関係のないことだからです。

とりあえずでもいいので、後先考えずに勇気を出して感謝してしまいましょう。

褒められたときこそ、自分の長所を伸ばしたり、自信をもてるチャンスにしてください。

褒められるのが苦手で困る~まとめ~

褒められるのが苦手で素直に喜べなくても、アラフィフ世代はもはやりっぱな年長者です。

会社で働いていれば、年下に囲まれて仕事をする人が多くなります。

何ごとも“老いては子に従え”の精神でいた方が円満に過ごせます。

仕事でのよい評価は、素直に受け取って自信に変えましょう。

若い人に褒められたら、照れながらでも素直にでも謙虚に「そんな褒めてもらうほどでは。でもありがとうございます!」と感謝を言葉にできる大人の女性になれたらいいですね。

感謝されれば、褒めた方もきっと嬉しいはずです。

時間は、あっという間に過ぎていきます。

褒められるのは苦手だからと困っているより、前向きに考えてください。

褒められるのは苦手で困ってしまう…けれど、さらなる自分磨きのチャンスに変えていきましょう。

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