高圧的な態度を取る人が苦手でも上手に付き合う方法
世の中には、なんとなく「苦手だな」、「嫌だな」と感じたりして、どうしても好きになれない人が1人や2人いるものです。
その1人に当てはまるのが、あなたに対してまるで女王様のように高圧的な態度を取る人ではないでしょうか。
タロットカードの皇帝のような良い意味での威厳ある人には尊敬の念を抱きながらも、多くの人たちは、高圧的な人に多少の苦手意識を持ちながらも表面上は普通に接しています。
そんな中で、高圧的な人に振り回されて悩みの種になってしまっている人もいるはずです。
今回は、高圧的な態度を取る人が苦手なあなたへ上手な付き合い方をご紹介します。
高圧的な態度を取る人が苦手な理由
高圧的な態度を取る人は、高圧的な雰囲気をかもし出し、周囲に緊張感を漂わせる人です。
近くにくると周囲の人たちはその空気を察知します。
高圧的な人が話しだすと言葉遣いや声のトーン・大きさが刺激になります。
ご機嫌が悪いとさらに緊張感が高まります。
高圧的な態度を取る人から自分より格下だと位置付けられているような人は、萎縮しそうです。
気が小さい人なら、怖くなりおびえてしまうレベルかもしれません。
ヘタに歯向かえば、容赦なく攻撃されて面倒なことになりそうなので、精神的に大人の人たちはできるだけ穏便に済むように接します。
高圧的な態度を取る人には反論できないと思ってしまうから、苦手意識をもってしまうのかもしれません。
反論できる人や言い負かせられる人は、高圧的な人より明らかに上の立場にいる限られた人たちです。
人が良すぎる人は、話の内容を一生懸命に理解しようとして、ほど良いあいの手を入れながら聞き役に徹するので、長丁場になります。
緊張からくる神経の高ぶりが続く中で、高圧的な人のご機嫌を損ねないようにと過剰に反応した頭の中はフル回転です。その結果、集中力を使い果たし、頭に血が昇り過ぎて反応ができなくなってしまう人もいます。
車でいうところのオーバーヒートという状態です。エンジンが熱くなり過ぎて、水温計の警告ランプが点灯後、エンジンが止まってしまいます。
高圧的な態度を取る人の特徴的な心理
高圧的な態度を取る人は、基本的に自分の意思を最優先に考えます。
周りのことを考えてやっているようでも独りよがりになりがちなのは、自分自身が一番大事だからです。
高圧的な態度を取る人は、自分の判断が正しいと信じているところがあるので、相手に合わせるより相手が自分の言うことを聞くのが当然だと考えています。会社の上司のように相手が明らかに自分より上の立場ならおとなしくしていますが、考え方が違う人とはどうしても衝突が増えます。
高圧的な態度を取る人と仲良くなれたと感じても、意見が違えば遠慮するどころか上から目線で否定されます。こちらの言い分を通そうとすればけんかも辞さない態度になります。仲良しの状態を継続させるには、かなりの忍耐と妥協が必要になりそうです。
高圧的な態度を取る人に気を使っても疲れるだけ
高圧的な態度を取る人は強気ですが、強がっているだけで意外と自信がありません。
そのせいもあって自分の話をずっと熱心に聞いてくれた人を「わたしを受け入れてくれる」仲間のように感じます。
といっても、「強引に押しても大丈夫な人」、「普通に高圧的でOKな人」という意味もあるので、気心が知れた信頼のおける仲間とは少し違うものです。
高圧的な態度を取る人が苦手だと思っている人は、一生懸命に話を聞いたりして、ご機嫌を損ねないように立ちまわります。
そういう気づかいが高圧的な態度を取る人には「わたしの期待に応えてくれる」となり、「わたしの言うことをなんでも聞く人」に認定されてしまいます。
そう、「わがままを言っても許される人」だと勘違いされるのです。
そうなるとあなたの気持ちなんて完全に無視され、大変な目に遭うかもしれません。命令口調であなたに指示して、あなたのテリトリーに土足でどんどん踏みこんでくるかもしれないからです。
高圧的な態度を取る人に悩まされないコツ
高圧的な態度を取る人は、あまり遠慮をしません。よく言えばフレンドリーです。
こちらに余裕があり、高圧的な人の機嫌がいいときはまだいいのですが、ご機嫌斜めなときにつかまると気をつかう面倒くさい相手に変わります。
高圧的な態度を取る人は、自分の都合をとても大事にしています。自分の都合を通すことは当然だと思う基本自己中心的な人です。
相手よりもまず自分なので、人の都合は平気で無視することが多々あります。
のんびり構えていると高圧的な人は当然のようにあなたを自分のペースに引きずり込みます。
そうならないようにするには、自分自身を意識し、高圧的な態度を取る人とあなたの間にきっちり境界線をつくる必要があります。
高圧的な態度を取る人との間に境界線をつくる
人は誰しも自分自身の周りにパーソナルスペースという自分の領域を持っています。
動物でいうところの縄張りみたいなもので、高圧的な態度を取る人から影響を受けないスペースを設けることで、ストレスを最小限に抑えることができます。
パーソナルスペースとは、他人に近づかれると不快に感じる空間のことです。一般に親密な相手ほどパーソナルスペースは狭く(ある程度近付いても不快さを感じない)、逆に敵視している相手に対しては広い。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
高圧的な態度を取る人がパーソナルスペースを越えてくるのを回避するには、どうしたらいいのでしょう。
高圧的な態度を取る人が苦手だと感じる人は、往々にして相手がグイグイきても拒否できない人が多いようです。こころの準備もないままにパーソナルスペースに入ってくるのを許してしまっているのです。
高圧的な態度を取る人から余分なストレスを受けないようにするためには、ここまではわたしの領域だとしっかり線を引く必要があります。
相手の体と自分の体との間に距離があると同じように相手のこころの領域と自分のこころの領域を少しずつでもしっかりと意識してください。
高圧的な態度を取る人とは違うわたしの感じ方・考え方というものがあることを理解してください。
自分の気持ちをしっかりと認識できれば、ちょうど良い境界線がだんだんと引かれていきます。
境界線が引かれると高圧的な人もさすがになにかを感じるので、最初は関係性でとまどうこともあります。
しかし、苦手な高圧的態度の人とほどよい距離感を保てるようになるので、ストレスが激減するのは確かです。
わたしの場合は、仕事関係などでどうしても回避できない人に限っては頑張ってお付き合いさせていただきます。
しかし、元々がタロットカードの『皇帝』のような人は大の苦手です。はじめは頑張ってみても、仲良くするなんてやっぱり無理なときがあります。
限界だと感じるともう頑張れないので、あからさまに距離を取ってしまいます。
こちらからはちゃんとあいさつをする・受けごたえをしっかりする以外は、接触をできるだけ回避します。
そうなるといくら鈍感な人でもさすがに気がつきます。上手にやらないと相手から嫌われることもあります。
自分で蒔いた種だから仕方ないと思って、仕事はキッチリと責任をもって病まない程度に頑張ります。
当たり障りのないお付き合いでも問題は起こりそうですが、いつも高圧的な態度を取る人の言うことをなんでも聞く「わがままを言っても許される人」は返上できます。
気心の知れた仲間が1人でもいるとさらに心強く感じられ、こころに平和を取り戻せるかもしれません。
苦手な高圧的態度を取る人との付き合い方~まとめ~
わたし達くらいの年齢になると人間関係をそつなくこなすいわゆる大人な対応ができる人が増えてきますが、まったく問題がないわけではありません。
ひとりになってふと考えると、自分の意見や意志がないと感じることが多いのではないでしょうか?
いつも自分の気持ちより苦手な高圧的態度を取る人のご機嫌うかがいに意識を集中していては、ストレスは増える一方です。
少し前に『忖度』という言葉が流行りましたが、高圧的な態度を取る人が苦手だからと忖度しすぎると、結局自分の首をしめることにつながります。
自分は自分、相手は相手と考えてみましょう。
自分と相手を分けて考えたからといって、高圧的な態度を取る人を否定したことにはなりません。
高圧的な態度を取る人への気を使うのと同じように自分自身にも気を使ってみてください。
あなたのこころを一番しばりつけているのは、あなた自身かもしれません。
自分の足元に視線を向ければ、自由に行動できることが理解できるはずです。
人生の後半は、「高圧的な人は苦手…だけど仲良くしなきゃ」よりもあなたのこころのバランスがとれる距離感を大切にした付き合い方に徹していきましょう。