言いたいことが言えない人の心理状態と改善方法

人生について

個人個人のことよりも協調性を重要視する日本では、いつも他人に気を使うのが当たり前です。

そして言いたいことを言いすぎると嫌わわれることもあるせいか、言いたいことを言わないで穏便にすませようとする人も珍しくありません。

言いたいことが言えない毎日は、ストレスは溜まる一方です。

心のままに1から100まで全部言えるようになりたいとは思いませんが、せめて言いたいことの半分でも言えたらどんなにスッキリするでしょう。

今回は、言うべきことをちゃんと言える人になる方法をご紹介します。

言いたいことが言えない心理や原因

世間には、一見おとなしくても言いたいことをちゃんと言える人がいます。

そうなると言いたいことが言えない原因は、おとなしい性格というだけではなさそうです。

言いたいことが言えない人は、なぜ言えないのでしょう。

*言うと嫌われると思っている・・・和を乱すと嫌われます。

*言わなくても分かってほしい・・・察してくれることをつい期待してしまいます。

*どうせ言っても無駄・・・自分の要求は通らない。あるいは言ったところで、聞き流されるか、理解されないと思っています。何か言っても結局なにも変わらないとあきらめていいます。

*言う勇気がない・・・「否定されたらどうしよう。」と考えてしまいます。恥をかくくらいなら言わない方がいいと思っています。

*空気を読みすぎる・・・「黙っておいた方がよさそう」、「合わせたほうが無難」と雰囲気で判断します。

*人見知り・・・ただ単に慣れていません。

*自信がない・・・自分に自信がありません。「上手に言えない」と思っています。

*嫌われたくない・・・変なことを言って嫌われたくないと思っています。

*基本的に”出る杭は打たれる”という考え方・・・発言して下手に目立つと攻撃されると思っています。

*低すぎる自己肯定感・・・自分には存在感がない、言う資格がないとなぜか思いこんでいます。

*流された方が楽・・・自分の頭で考えるよりその場の雰囲気に流されたり、誰かに依存したほうが楽というスタンスです。

*とにかく怖い・・・こころの病(対人恐怖や対人不安など)があります。

*無視される・・・声が小さいとか、何か言っても反応してもらえなかった経験があるのかもしれません。

*自己肯定感が低い・・・価値の低い自分は何を言っても無駄だと思っています。

*そもそも人付き合いが苦手・・・疲れる人間関係に苦手意識があります。

もともとの性格もありますが、精神的にかなりのマイナス感情に支配されている状態だと言いたいことが言えない人になってしまうようです。和を大事にするという価値観にとらわれ過ぎなのかもしれません。

言いたいことが言えない性格的特徴

最近のわたしは、言うべきことは言うようにしていますが、以前は言いたいことをなにも言えませんでした。
わたしは、内向的でおとなしい性格なので、まさに言いたいことが言えない典型です。

多くは、もって生まれた気質に育ってきた環境や様々な体験の中で、言いたいことを言えない性格が形成されました。

それは、言いたいことを言うこととマイナスなことがつながってしまった結果とも言えます。

具体的には、聞いてもらえないどころか、無視されたり、反発され、言いたいことを言っても無駄だという体験を繰り返すうちに自己主張しない性格になったと考えることもできます。

言いたいことを言えない人の中には、自己犠牲的なタイプもいます。
単に思いやりが強いならいいのですが、相手に合わせなければ嫌われてしまうという強い思い込みがあるとかなり問題になってしまいます。

家から一歩外に出ると言いたいことが言えないいわゆる内弁慶なタイプは、家族や兄弟、仲の良い友達などこころをオープンにできる相手には、言いたい放題、わがまま放題です。

普段は言いたいことが言えない人でも言える相手が一人でもいる場合、本人のストレスはだいぶ軽減されます。

もし、誰にも言いたいことが言えないとどうなるのでしょう。

言いたいことが言えない自分自身への影響

言いたいことが言えないと気持ちが安定しません。とくに弱音や不満は、吐き出さないとストレスを抱えたままになります。

ストレスを発散できる趣味や娯楽があればいいのですが、いつまでもモヤモヤしているようでは、精神的にも肉体的にも悪影響が出ます。

感情が暴発すれば、突然、泣いたりわめいたりすることになり、ひどいと病気になってしまうこともあります。

言いたいことが言えない人が陥りやすい状況と対策例

言いたいことが言えない人は、周囲にとって何を考えているのかわからない人という印象をもたれることがあります。

コミュニケーションが取れず、どう扱ったらいいのかわからないので、話しかけにくい雰囲気を作ってしまうと孤立する可能性があります。

とは言え、職場やご近所さんとのお付き合いの中では、自己主張が控えめのおとなしいタイプの方がトラブルにならなくて無難です。

簡単には変えられない会社や住んでいる地域の中では、目立たず、できる限りおとなしくしていた方がトラブルに巻き込まれにくくなります。

ただし理不尽に何かを押し付けられそうになったら、きっぱり断りましょう。

わたしには、人から頼まれると「はい、喜んで!」とつい笑顔でなんでも引き受けてしまう癖があります。

お陰で、会社はもちろん町内会や子ども関連の役員をよく押し付けられました。

汚れを知らなかった?わたしは、「順番だから」、「しかたない」からとなにも言わずに素直に引き受けていました。

すると役員依頼の電話が毎年かかってくるようになり、しまいには「だって役員好きでしょ!」とか「役員得意でしょ!」と言われたのです。

やらない人は理由を作り「絶対にやらない!」と言い張り逃げるので、役員は何回もやるはめにおちいりました。

さすがにうんざりしたわたしは理由を作り、文句を言われてもはっきりと断ることにしました。

普段、言いたいことが言えなくても、言うべき時にはちゃんと言わないといいようにされてしまうのがこの世の中なのです。

言いたいことが言えないが変わる改善方法

人間関係が苦手で、孤立していてもとくに問題ないならそれでもいいでしょう。

しかし、みんなと普通に仲良くなりたいと思うなら、少し勇気を出して行動していく必要があります。

➀まずは自分の気持ちと向き合う

周囲の空気を読んだり、相手の気持ちに思いを巡らせることはやめましょう。

条件反射的に自分の感情を飲み込んでしまう癖があるなら、自分の気持ちをしっかりと確かめてください。

無意識にふたをしてしまった自分の感情を解き放ち、しっかりと感じるのです。

そのときすぐに言葉に出すのではなく、いまどのように感じているのかを受け止めてください。

ここぞという場面で余裕があるなら、気持ちを紙に書き出したり、スマホのメモ機能を使っても良いでしょう。

頭の中でグルグル考えていることを書き出すと気持ちの整理がつきやすくなる上、客観的な視点をもつことができます。

➁勇気を出して感じたことを言葉にする

自分の気持ちをちゃんと観察することができたら、勇気を出して感じたことを言葉にする練習をしてみてください。

誰かを傷つけたり、過激な言葉は避けて、きれいな言葉を使って発言しましょう。

SNSに本名を使わないで、自分の気持ちをつぶやいてもいいかもしれません。

わたし自身、ネット社会には、リアルでは出会えない自分に似た人たちがいっぱいいることに驚かされます。

年齢に関係なく気の合う人たちを見つけることは可能です。その人たちとつながることで、仲間も増えます。

人は、言いたいことが言える仲間と自分の居場所が見つかると自己肯定感が高まります。自己肯定感は自信につながります。

➂「わたし」という主語を使う

自分の気持ちを伝えるときは、「わたし」という主語をはっきりと意識してみるといいでしょう。

「わたしはこう思う。」、「わたしもそうだよ。」、「わたしだったら~。」などと言えば、相手と対等になって自分の意見を言うことができます。

人によっては、否定的なことをい言ってくるかもしれませんが、気にしないことです。

ここで大切なことは、あなたが言いたいことを言えることです。

もちろん感情的になってしまっては元も子もないので、あくまでも冷静に発言してください。

相手を尊重していれば、けんかや傷つけることにはならないはずです。

➃質問力を育てる

言いたいことを言えない人の中には、必要なことも聞けない人がいます。

でもわからないことは、ちゃんと聞きましょう。

日頃から好奇心をもち疑問があったら、知っていそうな人をつかまえてどんどん質問していきましょう。

疑問がわいたら、気持ちを口に出して伝える練習のチャンスです。

好奇心をもてば、疑問→質問→解決となって脳の活性化につながります。

とくに知的好奇心をくすぐる会話は、脳の刺激になります。

聞かれた方も好きなことの話なら、会話がはずみ楽しいと感じるはずです。

➄ちゃんと相手に興味をもつ

信頼関係を築くためには、ちゃんと相手に興味をもつことが重要です。

どんな相手であっても最初から色眼鏡や勝手なレッテルを貼らずにあいさつだけでもしましょう。

あいさつは、承認欲求を満たす最低限の方法です。

お互いがいい人だと感じることができれば、話しやすいいい関係になれます。

➅話しやすい人を真似る

好感がもてて話しやすい人を観察して真似てみましょう。

世の中には、誰にでも明るく開放的に接する人がいます。

とてもうらやましい性格です。「わたしと違ってのびのびと育てられたんだな・・・」とひがんでしまうよりも目標にしましょう。

その人をよく観察して、頭の中でイメージしたり、まねてみるのです。

気がつくとうつっていることがあるので、ぜひ試してください。

どんな人もよく知らない人には、警戒してしまうのが普通です。

慣れてきたら、自分が感じたことを少しずつ話してみてください。

はじめは元気なあいさつやお天気など軽い世間話からでもいいと思います。

お互い「打ち解けてきたな」と感じることができれば、自己主張もできていくはずです。

初めからうまくいくとは限らないので、一進一退くらいな気持ちで頑張りましょう。

言いたいことが言えない人は言葉も気持ちも大切にする人

「言ったもん勝ち」と「口はわざわいの元」ということわざがあります。

わたしの性格には、「言ったもん勝ち」より「口はわざわいの元」の方がしっくりきます。

だからといって、言いたい放題の人も言いたいことが言えない人も一概にどちらが良い悪いとは言えません。

平和が保たれるなら、どっちでもいいのです。

(ときには、けんかや関係が悪くなることがあっても、”雨降って地固まる”なら結果オーライになります。)

言いたいことが言えない人は、本当は言葉も気持ちも大切にする人だとわたし思います。

問題は、言いたいことを言えずに大きなストレスになるほど悩んでしまったり、言わなくてもいいことを言ってトラブルや人を傷つけることです。

本音を隠さず上手に気持ちを伝えられる人は、コミュニケーション能力が高い信用できる人です。

愚痴や文句が少なければ、魅力的な人になります。

自分の気持ちも相手の気持ちも大切にできることはもちろん、言うべきときにはちゃんと言える分別ある大人のアラフィフを目指しましょう。

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