更年期の冷え性の特徴と自分でできる改善方法(温活)
最近は、温活という言葉を耳にするようになりましたが、時代が変わっても、冷え性=女性といってもいいくらい女性と冷え性は切っても切れない関係です。
とくに年齢が高くなってくると外側からいくら暖めてもからだが冷えきっていることがあります。
更年期障害でホットフラッシュというやっかいな症状が出ても、なぜか冷え性という女性も多いはずです。
体が冷えると実際にどんな不調を起こすのでしょうか?
今回は、冷え性について探ってみました。
冷え性とは
「冷えは大敵」と言われるように冷え症がからだの不調の原因になることは、一般的に知られています。具体的に冷え性とは、どういうものなのかをググってみました。
冷え性または冷え症は、特に手や足の先などの四肢末端あるいは上腕部、大腿部などが温まらず、冷えているような感覚が常に自覚される状態のこと。血行障害、特に末梢血管などでの障害により生じることがある。
四肢など部分的に冷えを感じることが多いが、全身の冷えを訴える例もある。特に冷えの訴えの多い部位は足(脚)と手で、冬季と就寝前に強まる。また天候によっても変化する。
一般的な女性は男性に比べて血流の多い筋肉が少なく、熱を通しにくい皮下脂肪が多い。脂肪は、一旦冷えると温まりにくい性質をもっている。病名は西洋医学にはなく病気として扱われず、単に身体の自覚症状(不定愁訴)に過ぎないと考えられている。東洋医学では治療すべき疾患とみなされている。出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
体を鍛えている女性ならまだしも、一般的な女性は必然的に冷え性になる可能性が高くなるようです。
冷え性の主な原因とタイプ別症状の特徴
ひと口に冷え性といっても、冷え方は人それぞれです。
冷えのタイプを原因別に3つの分けてみました。
ストレスが原因で体が冷えているタイプの特徴
*すぐイライラする
*時々頭痛がする
*朝起きるのがつらい
*肩こりがひどい
*腰痛がある
*寝ても疲れがとれない
*いくら寝ても寝た気がしない
*やる気が起きない
*集中力がない
*月経前症候群である
心身ともにストレスが多い状態にいます。
ちょっとしたことにもストレスを感じ、情緒不安定です。
すぐイライラしたりネガティブになったりするので、交感神経が常に活発に働いています。
交感神経は血管を収縮させるので、血液がドロドロになります。
そのため血流が悪くなり、熱や酸素、栄養分、老廃物を運ぶ力が弱まり、身体に様々な不調を引き起こします。
身体の不調は、心身のエネルギー不足となり、ネガティブ思考のスパイラルへとはまっていきます。
極度なストレス状態が続くとうつ病の引き金にもなりえます。
血行不良が原因で体が冷えているタイプの特徴
*体温が36度以下
*朝起きるのがつらい
*時々頭痛がある
*顔色が悪い
*目の下にクマがある
*痔である
*生理痛がひどい
*月経前症候群である
*肩こりがひどい
*関節痛がある
*腰痛がある
*熟睡できない
*貧血気味
血流が悪いことから、血行不良の状態になっています。
血管は年齢とともに老いるので、血行不良は老化現象でもあります。
それ以外では、からだを冷やすことや締めつける下着などの着用、生活習慣病の一因にもなる不健康な生活環境、ストレスなども原因になります。
血行不良による冷えは、生理痛、更年期障害、不妊症などの婦人科系に影響を与えます。
痔も血行不良と関係している病気です。
パワー不足が原因で体が冷えているタイプの特徴
*夜中に何度もトイレに起きる
*手足がいつも冷えて温まりにくい
*夏でもあまり汗をかかない
*低血圧である
*体温が36度以下
*冷房は苦手
*下痢や便秘
*疲れやすい
*寝ても疲れがとれない
*少し運動しただけでも息切れがする
*熟睡できない
*やる気が起きない
*集中力がない
*貧血気味
もともとからだに備わっている熱をつくる力が弱い状態です。
筋肉が少なく体力がない虚弱タイプです。
消化能力が弱いので、ちょっとしたことで胃腸障害を起こしやすくなっています。
東洋医学では、血をつくる力や気をつくる力が弱い体質とされています。
子どものころから低体温の傾向があります。
血の巡りが悪く、ちょっとしたストレスにも過敏に反応します。
過保護に育てられたり、運動する機会が少なかったことで助長された可能性もあります。
低体温だと酸素の働きが悪くなるので、エネルギーの産出が減ります。
また細胞機能が低下して、細胞の修復もスムーズにいかなくなります。
原因別に3つのタイプに分けましたが、重なっている症状がある場合は、からだが年相応に衰えてきている証拠です。
長寿国である日本では、人生100年時代と言われるようになりました。
しかし、40歳を過ぎると筋肉量が減るなどして確実に体は衰えていきます。
年齢が高くなるほど、3つのタイプに関係なく心当たりのある症状が増えていきます。
実際、わたし自身もほぼ3つのタイプに当てはまりました。
この先、老化が進めば体温が下がり、ますますひどい冷え性になっていきます。
まさに冷えは万病のもと・・・なのです。
今すぐできる改善方法と対策
老化は止められませんが、冷え性を改善する方法はあります。
原則は、からだを冷やさないことです。
最近の言い方で言えば、温活です。
基礎体温を上げて、からだを温める活動になります。
➀ 深い呼吸
具体的に今すぐできる改善方法は、深い呼吸です。
深い呼吸をすることで、新鮮な酸素を身体にいっぱい取り入れることができます。
深い呼吸は、思いついたらすぐできる簡単な方法です。
女性は、浅い呼吸になりがちなので、普段から心掛けるようにしてください。
➁ からだの外側から温める
・湯船につかる
40℃から42℃くらいのぬるめのお湯で10分~20分程度の半身浴や足湯は、からだの芯を温めてくれます。
忙しいとついシャワーですませがちですが、できるだけ湯船につかりましょう。
冷え切ったからだが温まれば、こころもポカポカと温かくなりますよ。
・暖かい服装をする
からだが冷えると、血流が悪くなります。
からだを冷やさないように暖かい格好をしましょう。
最近は、からだを暖める働きがある機能性インナーが多く出回っています。
とくに首・手首・足首を暖めると効果的です。
体型を気にして矯正下着などでからだを締め付けると血行が悪くなり、からだを冷やす原因になることもあります。
無理に体型を整えるのではなく、自分に合ったものを身に着けてからだを冷えから守ることを優先しましょう。
➂ からだの内側から温める
・からだを温める食材をとる
身体は、外側以上に内側から温めることが重要です。
東洋医学では、「温性」の性質をもつ食材が冬に体を温め、冷え性に効くとされています。
「温性」の旬の食材は、穏やかに「気」と「血」を巡らせてくれるので、疲れを取りからだを元気にしてくれます。
「温性」の主な食材・・・ショウガ、ねぎ、ニンニク、モチ米、牛肉、羊肉、イワシ、アジ、エビ、卵、赤身の魚、タコ、うなぎ、小魚、長芋、カボチャ、根菜類(玉ネギ、ニンジン、れんこん、山芋)、小松菜、ニラ、シソ、チーズ、りんご、ぶどう、もも、ミカン、小豆、黒豆、クルミ、ピーナッツ、栗、あら塩、醤油、黒砂糖、はちみつ、酢、味噌、紅茶、ニンニク(生)、唐辛子など
基本的に土の中で育ったものや寒い地域や寒い季節に採れるもの、黒や濃い色のものは身体を温める食材になります。
食材選びのポイントは、「旬の食材」や「地元で採れたもの」です。
からだに良いものでも摂りすぎは栄養のバランスを崩すので、体調に合わせながら、いろいろな食材をバランスよく温かい状態で食べるようにしてください。
寝る3時間前には食べ終え、腹八分目を心掛けることが大切です。
「温性」の食材でも生食はからだを冷やすこともあるので、ほどほどを心掛けてください。
➃冷え性に効く運動
ウォーキングなどの軽い運動やストレッチは、身体の血流をよくします。
【どこでもできる簡単エクササイズ】
寒い冬は、運動が苦手じゃなくても、寒くて動くのがおっくうになるものです。
引きこもりがちな冬は、脂肪がたまるばかりか、体が硬くなり、ストレスもため込みがちになります。
ストレス解消とばかりに食欲に負けて食べてばかりでは、ますます健康からは離れていきます。
そこで「なんだかイライラするな」、「調子が悪いな」という方に超かんたんなエクササイズがあります。
それはただ、手足や体をふりふりと揺らすだけのエクササイズです。
手足や身体・腰を思いついたらふりふりと揺らすと、血行の巡りが良くなります。
巡りが良くなるとは、血液や気・リンパの流れが良くなるということです。
巡りが良くなると代謝が上がるので、冷え性に効果大です。
その他にも、変に力が入った身体の緊張感を取り除き、歪みを改善させることもあります。
単純で単調な運動は運動量が少ないとは言え、ネガティブな気持ちが消えて、ストレスが軽減されたように感じるものです。
ちなみに 貧乏ゆすりは、イライラを解消する働きがあるという研究結果があります。
からだを揺らすエクササイズはいろいろありますが、あなたに合った揺らし方を見つけ、からだの一か所でもいいので一度試しに揺らしてみてはいかがでしょう?
アラフィフのからだに冷えは大敵
40歳を過ぎれば、無理がきかない身体になっていきます。
それまでの生活習慣があなたのからだを作っているので、人によっては今までのつけが回ってくるでしょう。
とはいえ、大病でもない限り、いますぐ長く慣れ親しんだ生活を変えることは至難の業です。
それでも健康で長生きしたければ、身体をいたわる生活に変えていくしかありません。
筋肉量を減らさないための運動やタンパク質を意識したバランスの取れた食事に十分な睡眠、上手なストレス解消が大前提になります。
強い冷え性の場合は、からだを内側と外側の両方から温める工夫が大切です。
口に入れるものや身に着けるものに気を使い、軽い運動にからだが温まる入浴を心掛けていけば、血の巡りは少しずつでも改善されていきます。
わたしもからだをできるだけ冷やさないようにしたり、軽い運動を心掛けています。
でも大好きなコーヒーはやめられないどころか、毎日欠かさず飲みます。
ホットコーヒーでも体を冷やすコーヒーは、カフェインが多く含まれ利尿作用もあるので、できるだけ控えたい飲み物です。
それでも我慢したくないので、平日はマグカップ1杯、休日は3杯までにしています。
厳しすぎて三日坊主になったり、ストレスがたまるよりは、ゆるめのルールで温活したほうが気軽に取り組みながらも長く続けられる秘訣だと思っています。
(とはいっても、もう若くないのですから、ほんとうは自分を甘やかしたり、言い訳している時間なんてないのですが・・・。)
健康なからだをつくるためには、温活は必要不可欠です。
自分にあった方法を見つけて温活していきましょう。