タロット占いの詳しい解釈と意味 大アルカナ『法王』(THE HIEROPHANT)

タロット占い

ライダー・ウェイト版の法王(司祭)のカードには、真正面を向いた法王(司祭)が教会の祭壇に座っています。法王は、司祭や教皇などと称されることもある最高位の聖職者です。皇帝が現実的な物質社会のトップだとすれば、法王は精神世界のトップだと言えます。

その足元には、法王を見上げる2人の修道士がいます。愚者から始まった旅の中で、初めて3人の人間が描かれました。

カードが持つ数字のⅤの意味は、変化と交代です。それでは、法王を詳しく読み解いていきましょう。

タロットカード『法王』の説明と解釈

法王の背面は、石でできた頑丈な祭壇です。両脇には、微妙に違う安定を象徴するおうしが彫られた2本の柱が配されていて、神の世界の門だと分かります。女教皇のカードの柱は白と黒で2面性を表していましたが、中間色の灰色一色です。灰色は、落ち着いた印象で、自己主張をしないので、どんな色にも馴染み協調性が高いという特徴を持っています。

法王を見上げる足元の2人の修道士は、トンスラという髪型をしています。トンスラは、俗世と決別した聖職者の象徴とも言われ、聖俗を明確に分けるしるしです。左の修道士の衣装は、灰色の生地に5つの赤い薔薇が描かれています。赤い薔薇の花言葉は、「情熱・愛情・美」。彼の信仰への情熱と強いヒューマニズムによって謁見が許され、もっと多くの教えと導きを求めようと熱望しているようです。右の修道士の衣装には、青い生地に5つの白い百合が描かれています。白い百合の花言葉は、「純潔・威厳」。揺れ動く感情の流れの中で、理想のこころを守り通して法王の足元にたどり着いたけがれのない献身性を感じさせます。

法王は、白衣と青いチュニックの上に赤いローブを身に着けた正装姿です。その下のクロスに交差した2つの鍵がついたおうし座を象徴する色のオレンジがかった台は、どっしりとした安定感のある土台を暗示させるものです。身に着けている衣装の色は、2人の修道士の組み合わせたものです。2つの鍵は、神の教え(人間本来の精神性)と経験からくる知性(知識や伝統 )の秘密を解放し、融合させる役目を果たすのかもしれません。組織の頂点である彼は、積極的に智慧を提供しますが、自他ともに組織内での忠誠と献身を厳しく求めています。右手は神の教えへの信仰を表すサインをし、黄金に輝く頭上の冠と左手にもつ笏は黄金に輝いています。女教皇と同じように神のこころに従う者ですが、その手にはTORAがありません。

法王は、神意をより深く理解し、彼そのものが律法(モーセの十戒など)の体現者です。内面に強いエネルギーを秘め、精神世界と宗教の世界の頂点に君臨した権威者そのものなのです。身に着けている三位一体のしるしである三重の冠と三重の十字と呼ばれる装飾がその証拠でもあります。三位一体とは、神霊と精神世界と物質世界です。さらに三重の十字の上には4つ目としての小さなシンボルがのり、創造界の4つの領域と4つのレベルを表現しています。その4つの支配権は、皇帝が手にしています。

法王は、大衆にいきわたった規範、慣習、実践を体現し、わたし達はひざまづいた修道士のように昔からの教えや言い伝えを素直に受け入れることを求められています。

彼には、わたし達の内面に宿る教師という役も担っています。静かにこころを向けるとインスピレーションや道しるべを与えてくれる存在です。外の世界を分析・具体化していた皇帝とは違い、わたし達の意識が内なる精神の世界に向けられていることを表します。彼は、すべての宗教の教祖であり指導者であると同時に内なる精神の師でもあるのです。つまり、わたし達を導く高次な意識という神の領域の存在でもあります。

『法王』正位置の意味

・伝統や目上の人を大事にする

・古き良き伝統を引き継ぐ(保守的)

・法令を遵守する

・世の中の常識に従う(常識的)

・規範に適応する

・組織の一員になる

・忠誠心を持つ

・教育を受ける

・知識を得る

・理解を深める

・計画にそって進む

【その他のキーワード】

・伝統的・・模範的・道徳的・慣習的・直観力・指導者・組織・協調性・信頼・尊敬・親切心・援助・自信・人徳・寛容・良いアドバイス・信条・社会性・慈悲(恵み)・献身・適応・大きく安定した企業や組織・由緒正しい歴史ある規則が正しい学校・教師や教員

『法王』正位置の具体的なリーディング例(対策や解決策)

人間関係全般

新しい環境の中でも、常識的で良好な人間関係を結べます。組織の一員として上下関係を大切にし、保守的でいる方が安全です。

パートナーがいる場合…婚約や結婚話がとんとん拍子に進みそうです。オーソドックスで皆に認められた結婚を暗示し、ごく一般的な夫婦の役割分担になりそうです。

パートナーがいない場合…お見合いや知り合いの紹介で、いい出会いがありそうです。お相手は、常識的な人で信用もできます。

こころに思う人がいる場合…オーソドックスな方法が距離を縮めてくれます。目立つことよりも常識的な振る舞いをする大人の女性を目指しましょう。

仕事面…斬新さよりも従来の常識的な方法が良い結果に結びつきます。転職も今は避けた方がよさそうです。もし転職するなら、今までの経験を活かせる職種を選びましょう。

健康面…良い先生や良い治療法に出会えそうです。最先端や流行りのものより基本的なことや昔ながらの方法が功を奏します。具体的には、健康的な食生活と休養、漢方治療、民間療法などですが、具合が悪ければまずは専門医に診てもらうことです。

経済面…お金を貯めたければ、投資などギャンブル性が高いものより手堅く確実な貯蓄が向いています。今は、冒険はしない方が得策です。

~『法王』正位置のまとめ~
法王は、教皇・司祭・牧師・ラビ・グル・伝道師とも呼ばれますが、神と人間との間を仲立ちする人物です。彼は、すべての人に宿る魂であり、人間本来の精神性でもあります。外の社会で繰り広げられる様々な経験から学びとり、内なる本質的な価値を理解するわたし達すべてが持っている直観力でもあるのです。

『法王』逆位置の意味

正位置とは反対になり、普通とはズレて偏ります。いい意味に考えれば、独自性があったり、実験的なこととも言えます。

・伝統を無視した新しい方法

・常識破りな行動

・過度な依存と責任転嫁

・激しい自己主張

・モラルに反する行い(反社会的行動)

・ルールを無視して、自分のやり方を通す

・やっかいなしがらみ

・権威の押し付け

・精神的な束縛

・融通がきかない(型にはまりすぎ)

・考えが古すぎる

【その他のキーワード】

・独創的・束縛・躊躇・不信感・独りよがり・逃避・虚栄・怠惰・お節介・頑固・特殊な組織・孤立・詐欺・過信・無理解・不真面目

『法王』逆位置の具体的なリーディング例(対策や解決策)

人間関係全般

融通が利かない頑固な人や息が詰まる状況になりそうです。うまくいけば、人間関係が一新されるかもしれません。

パートナーがいる場合…内縁関係や同棲など普通とは違う関係です。愛情が冷めているようなら、不倫や仮面夫婦など2人の関係はすでに破綻しています。

パートナーがいない場合…甘い言葉や誘惑に乗って、軽はずみな行動をすれば痛い目にあいます。焦らないことです。

こころに思う人がいる場合…不健全な関係にならないように注意が必要です。ちゃんとしたお付き合いを望むのなら、中途半端な関係は避けましょう。

仕事面…上司が頼りにならないどころか、周囲からの援助も期待できません。異動や転職先は、期待はずれで風変りな組織です。どんな理由があっても、モラルに反することをすれば、必ずしっぺ返しがあることをしっかり念頭に置いて軽はずみな行動だけは避けてください。特殊な仕事と関りがあるかもしれません。

健康面…最先端や治験的なものに縁があります。試すのなら、しっかりと見極めてください。場合によっては、病院を変えた方がいいでしょう。

経済面…上手い話には、必ず裏があります。モラルに反することならやめるべきです。詐欺にも注意しましょう。

~『法王』逆位置のまとめと対策~
伝統(信仰心)などを過度に守る人、逆に古い形式を無視する人によって、バランスが崩れます。またあなた自身も自分のことしか頭になく視野が狭い状態です。下手に動けば、後悔することになりかねません。目的を叶えるためには、その過程の中で冷静に判断し、割り切ることも必要だと考えましょう。いまは、自分の意見は抑えておとなしくしていた方が得策です。逆位置の意味を前向きにとらえることができれば、革新的なことや思いもよらない新展開、新発見があるかもしれません。余裕があれば、自分磨きのチャンスになりえます。しっかりとした調査と準備をした上で、慎重に進めるようにしてください。

タロットカード『法王』のまとめ

人間は、必ずどこかの社会に属し、それぞれのしきたりに従うことを求められます。法王のカードは、伝統的で規範的な方法や決まりきった行動、経験豊かな師のもとでの学びを意味し、昔ながらの手法や一般常識的な方法に従いなさいというメッセージを持ちます。だからといって、盲信しすぎては、個々の独自性を抑え自由を失うことになりかねません。しきたりに素直に従いながらも、ときには自分のこころのままに生きることも必要です。感情や欲望にただ流されるのは感心しませんが、自分の中に生じた疑問や葛藤を無視してはいけません。法王のカードからは、自分の直感を信じ、それに従うことの大切さも読み取ることもできます。

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