やりたいことが見つからない５０代からの生き方

人生について

俗に人が想像できることは、実現可能だと言います。私たち個人個人も実現できそうだから、想像するのかもしれません。

わたし自身のことを言えば、小学生時代、大人になったときのことを想像したとき、不思議と３人の子どもに恵まれること、ずっと働くこと、結婚や家族との縁が薄いことを頭に浮かべていました。それは、いまのわたしそのものです。

人は、思った通りの人になるのです。そして自分をどう扱ってきたかが自分を作る鍵になります。５０代だからと言って、「わたしなんかダメ」、「わたしなんか絶対無理」はもちろん、「もう歳だから」、「おばさんだから」と言うのはやめましょう。人より劣った人間として扱ってしまうと実際にそういう人になり、ふさわしい現実を引き寄せてしまいます。誰かと比べたり、年齢を考える時間があるなら、５０代でも自分の成長のためになることを考えましょう。５０代なりの自分の可能性や力を信じると本当にやりたいことが見えてきますよ。

50歳を越えるとやりたいことが見つからないというより、衰えを気にして諦める傾向になりがちです。一般的に老化を自覚すると変化を嫌い、新しいことを避けようとします。失敗したときのショックを考えたら当然なのかもしれませんね。

わたしは、いろんな事情から転職を繰り返してきました。途中からは投げやりになってやったことがない仕事を自ら選ぶようになりました。二の足を踏むような未経験のことでも、挑戦し続けるとある程度のレベルに達します。その嬉しさは格別で、頑張れば報われる喜びを知ることができました。

とはいえ、人より余分に苦労し、これといったスキルもつかずです。それでも、後悔はしていません。そのときやりたいことに挑戦して、様々な経験ができたからです。また、会社における人間関係や仕事の哲学のようなものも自分なりに見つけることができました。今となっては、かけがえのない体験ですが、若かったからできた経験だと言えます。

新しいことに飛び込むには、大きなエネルギーが必要です。高齢者より若者の方が断然有利なのは確かです。ただ、いくつになっても経験から学ぶことはできます。その経験こそが自分の道を作っていくのだと考えられれば、学びは深くなっていくでしょう。

どうしてもやりたいことが見つからないときは、自分の気持ちと向き合い、あれこれ考えないで素直になるときです。

人生は、よく旅に例えられますが、毎日をなんとなく過ごしがちです。旅のパンフレットを広げて、いつだれとどこへ行こう？周りの人の反応はどうだろう？、などとあれこれ考えめんどくさくなって、諦めたり、先送りにするのもひとつの生き方です。反対に行きたい場所に行ったり、やりたいことに挑戦したりするのもひとつの生き方だと思います。５０代のあなたの人生は、あなたのものですからどう生きようとあなたの勝手でいいのです。ただわたしは、思うのです。５０代だからこそ、目的を持って歩き出さなくては本当の意味での自分の人生が始まらないのではないかと。

５０代からは、今やりたいことが次の瞬間にはやりたくてもできないことになってしまう可能性があります。それは、歳を取れば取るほど実感するものになっていきます。チャンスの女神には前髪がないのなら、やりたいときこそ一歩を踏み出すチャンスだと考えてみませんか。

５０代からは、できない理由を考えたり、愚痴や悪口を言っている時間があるなら、とりあえずやってみた方が有意義です。失敗を恐れる気持ちはわかりますが、あなたにやってくるものごとの大半は、意外と「なんとかなる」し、「やってよかった」と思えることです。５０代にもなると失敗はしたくありません。ですが、どんな結果になってもその経験は、あなたの人生を彩る役目を果たします。５０代だから「できない」より「できる」と言う勇気を持ちましょう。

今さらですが、あなたの人生の主人公は、あなたです。主人公のあなたが、世間の常識に振り回され、あなたに関わってくる人の顔色をうかがい、遠慮しているなんてもったいないと思いませんか？

もちろん、なにかに挑戦するには、リスクを引き受ける覚悟は必要です。でも自分の人生を生きる覚悟ができれば、大きな挑戦さえも可能になります。

奇跡のような幸運は、５０代でも実現を信じて夢中になった人のもとへやってきます。

５０代のあなたの人生の全責任はあなたにあるのですから、やりたいことをやる勇気を持ち、そして行動しましょう。

わたしの人生の主人公はわたしと言える５０代を目指しましょう。

５０代のあなたの人生において一番若い今日という日を記念すべきスタートの日にしてください。