すぐ自分のせいだと思ってしまう

人間関係

いつも心の中に申し訳ない気持ちを抱えて生きている人がいます。そういう人は、ことあるごとに責任を感じてしまうせいで、「自分が悪い」、「自分のせいだ」と思ってしまいます。

たとえば、朝、同僚の機嫌が悪そうに見えると自分のせいだと考えます。自分が原因である証拠をつかもうと頭をフル回転させます。もし同僚が本当に不機嫌だったとしても、家で嫌なことがあったり、寝不足なだけなのかもしれないのに、自分のせいにするために「嫌な気分にさせたこと」を必死で見つけようとするのです。

なんでもかんでも100パーセント自分原因説にしないと気が済まないので、ときには、お天気さえも「わたしのせい」にしてしまいます。

すぐ自分のせいだと思ってしまう原因

「わたしのせい」にしてしまう根本には、「生きててごめんなさい。」、「わたしなんて生きている資格がない。」などという思いがあります。なにかよくないことがあると自動的に否定的な感情を呼び起こし、「わたしのせい」というレッテルを貼ってしまうのです。

また、普段から自分を責める癖がある人は、些細なことや他人の言動に反応しやすく、「責められた」と受け取る傾向があります。それが溜まっていくことと動揺して不安が強まることで、怒りに変わり、キレたり相手を責めるモードに入ります。そしてそんな自分をまた責めるという悪循環になっていきます。

わたしは、理由もなく暴力を振るうアルコール依存症の父親と「子どものために我慢している」、「あんたたちがいるから離婚できない」という母親に育てられました。小学生の頃には、子どもごころになんかおかしいと思うようになりましたが、親に従うしかありません。自分の価値を見いだせず、愛されたい気持ちや反発心にふたをし、生きていることへの罪悪感を背負って大人になりました。

すぐ自分のせいだと思ってしまう悪循環

すぐ自分のせいだと思ってしまう人は、「すみません。」とすぐに謝ってしまう人でもあります。つい、謝ってしまう癖がある人は、意外と多く見られます。わたしも時々、悪くないのになぜか「すみません」を連発しているときがあります。つい言ってしまう「すみません。」の後ろに隠れているボスは、すぐ自分のせいだと思ってしまう癖です。

すぐ自分のせいだと思ってしまう人は、なにか起こるとまっ先に「自分のせいではないか?」、「自分がなにかしたのではないか?」とまっ先に自分を疑います。その癖が強いとまだなにも起こってなくても、「自分のせいで何か起こるのではないか?」、「自分がなにかするのではないか?」などという恐怖も感じるようになってしまいます。このように必要以上に責任を感じてしまう傾向が強い人は、いつもドキドキしている心配症の人でもあるのです。

すぐ自分のせいだと思ってしまう癖をなおす方法

すぐ自分のせいだと思ってしまう人は、まず自分と相手は、違う人間だと思うようにすることです。単純に自分と他人の境界線を引くことで、解決できるのです。

普段から自分を責めてばかりいては、人間関係に無駄な緊張が走り疲れるだけの関係になってしまい、特に問題のない関係もうまくいかなくなる原因になりかねません。すぐ自分のせいだと思ってしまう癖は、こころの深いところで感じている本当の気持ちを隠すばかりでなく、敵から自分を守るよろいのような存在と言えます。周りに人たちと「打ち解けたい」、「仲良くなりたい」、「仲間になりたい」と思うなら、無駄な過剰防衛になってしまいます。

誰かの機嫌が悪く見えても、困っていても、不快な思いをしていても、あなたのせいではありません。もちろん明らかに傷つけたなら話は別ですが、自分と相手の間に境界線は引いていいのです。すぐ自分のせいだと思ってしまう癖がある人は、よろいよりも境界線を引いて、自分の気持ちに向き合いましょう。

すぐ自分のせいだと思ってしまう癖があっても自分を許そう!

すぐ自分のせいだと思ってしまう癖をすぐになおすことは不可能ですが、少しずつでも罪の意識を減らしていければ、自分のせいだと思うよりも自分の本当の気持ちを感じるようになります。

本当の気持ちに気づけるようになると傷ついたこころが癒されていくはずです。いままでふたをして感じないようにしてきたことを整理できると、すぐ自分のせいだと思ってしまう癖も減っていくはずです。

まずは、すぐ自分のせいだと思ってしまう癖を受け入れてください。すぐ自分のせいだと思ってしまってもいいのです。そんな自分自身を許してください。そして、どうせ自分のせいにするなら、明るいことや前向きなことも自分のせいにしていきましょう。すぐ自分のせいだと思ってしまう癖があっても、幸せになる資格は十二分にあるのですから。

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